こんにちは。ボールペン字初心者の涼です。
日ペン(日本ペン習字研究会)のペン字講習会に参加してきました。
通常この講習会は、参加費が8,100円かかるのですが、日ペンのボールペン習字講座を受講している人は、1回分の講習費が無料(昼食代は必要)で参加出来ます。
今回は、そのペン習字講習会の内容や雰囲気についてくわしく解説します。
- 初心者(歴1ヶ月)の私でも、すぐに活かせる内容が豊富だった
- 受講者の熱意がすごい
- 講師である先生の字は、ホワイトボードに書いた字すら美しい
- 先生が生で指導してくれるので、書く速度、ペンの持ち方等が大変勉強になる
日ペンのボールペン習字講習会の雰囲気
正直言って、ボールペン習字なんて世間的にみればマイナーな趣味です。
なので講習会の参加者は、「多くても10人ぐらいで、会場もガラガラだろうな」と思っていました。
しかし、会場に入った瞬間、その予想は完全に覆されました。
開始時間の20分前には到着したのですが、既に席の7割は埋まっており、約30人の参加者が既に席についていました。
だいたい他のセミナーとか講習会って、この時間はまだガラガラなことが多いです。

講習が開始するころには満員御礼で、全ての席が埋まっていました。笑
参加者の比率としては、女性が約8割で、年齢層は、20代〜70代の幅広い層の方が参加していました。
現役世代の男性参加者は、ほとんどいなかったので、少し浮いていました。
日ペンのボールペン習字講習会のカリキュラム
日ペンの講習会のカリキュラムは以下でした。
【午前】10:30〜12:30
- 講義(楷書と行書の基本点画の違いを考える)
- 受講生個別添削指導
【午後】13:00〜1630
- 講義(筆ペンで実用文を書く)
- 受講生個別添削指導
講義は、午前と午後にそれぞれ1時間ずつあり、残りの時間は全て、受講生の個別添削指導に費やされました。
私はまだ、「ひらがな」の学習を終えたばかりです。
字体も、基本となる「楷書」しか書いたことがありません。(その他に「行書」「草書」があります。)
なので、カリキュラムにある「行書」も「筆ペン」も使ったことが無いので、受講前は「あまり参考にがないかなぁ」と思ったのですが、講習を聞けば聞くほど参考になる話がたくさんありました。
今回の講習会での私の気付きを箇条書きします。
- 学校で習う漢字は「活字」である
- 「活字」は本来、活版印刷に適した自体で、全て正方形である
- 「活字」は人が書くには適さない
- 人が書く文字は、「草書」、「行書」、「楷書」である
- 文字の出来た順番は「草書→行書→楷書」
- 「真(楷書)は立つが如く、「行書」は行く(歩く)が如く、草は走るが如し」→「歩く」や「走る」は書く速度を表している
- 「行書」は書くスピード、文字の読みやすさのバランスが良い
- 文字には、「起筆(始筆)」、「送筆」、「収筆(終筆)」がある
- 「起筆」がしっかり書けないと、成長が遅いし途中で伸び悩む
- 「行書」の書き方には自由度がある(書き順、起筆の打ち方など)
- 「行書」は縦書きと横書きで文字が変わる
- 文字は「肉体的」「頭脳的」の両方の鍛錬により上手くなる
- 特に最初は「頭脳的」鍛錬をした方が早く上達する
- 「硬筆」と「筆ペン」の違いは、太さの自由度とハネの角度
- 字粒(文字)の大きさは大切
- 字粒の大きさは、「漢字:ひらがな」=10:8が一般的
- 漢字同士の字粒でも、大きさを変えたほうが美しい場合もある
- 「日」や「田」などの囲みのある漢字は小さめの方がよい
- 美しい文字を書くには、リズムが大事
- 行書は、点画や字形が曲線的になり、柔らかい印象をうける
- 行書は、点画を続けて書くことがある
- 行書は、点画の一部を省略することがある
- 行書は、点画の形や方向が変化することがある
- 行書は、筆順が変わることがある
たった、2時間の講義でこれだけの気づきを得ることができました。
各項目の細かい解説は、別記事でまとめていきたいと思います。
日ペンのボールペン習字講習会の添削が有益すぎた
講義の時間を除いた時間は、全て受講生の添削の時間に充てられました。
なので受講生は、事前に添削してほしい作品を持参する必要がありました。
私はまだ、「ひらがな」の学習を終えたばかりなので、「ひらがな」を書いて持参することにしました。
前日に渾身の力をこめて書いた文字が以下です。


添削をしてくださった先生は3人いらっしゃって、ランダムに分けられて教えを乞うことになりました。
受講生が添削中、その他の受講生は席に座ることなく、ずっと先生を取り囲んで添削を見ていました。
皆さんの熱意を強く感じました。
と同時に、「私の作品を見られるのが恥ずかしすぎる」という思いにも駆られました。(汗)
作品を見せた瞬間は、とても恥ずかしかったですが、その後は先生の添削指導に熱中し、周りの目が気にならなくなっていました。
以下のように添削してくださりました。(時間の制約上、添削は1枚だけでした。)

この時に、感じたことは「生で添削してくれること」のありがたさです。
日ペンのボールペン習字講座でも、合計12回添削してくれる機会があります。
しかし、生で添削してくれると、先生の「文字を書く早さ」や「ペンの持ち方」など、通信講座の添削では、決して気づくことができないところがわかるのです。
どこで筆を止め、どれぐらいのスピードで書いているのか。
これは、生で見ないとわからない部分なので大変参考になりました。
さらに、最後に先生から、めちゃくちゃ嬉しいコメントをもらいました。
私の文字を見ただけで、考えながら書いてるのがわかるんですね。
先生の洞察力の深さに驚かされました。
まとめ:講習会は、初心者でもウェルカムに迎え入れてくれる
最後に、講習会を受けた感想ですが、運営の方、他の参加者含め、皆さんめちゃくちゃ親切に色々と教えてくれました。
講習会当日は、ペン字の用品・用具の販売もしているのですが、その新品の商品を開封し、試し書きさせてくれました。
特に、「つけペン」を試し書きさせてくれたのは嬉しかったです。
ボールペンとは全く書き味が違い、上手くなると、太さを調節できるようになるとのことでした。(私は、ほっそい線しか書けませんでした・・)
また、私が試し書きしていると、隣で見ていた受講生の方が色々とアドバイスもしてくださりました。
後で聞くと、その方は、受講生でありながら、普段はペン字の指導をしている師範の方とのことでした。
ちなみに日ペン(日本ペン習字研究会)には、師範制度があり、師範になるには、10級〜1級、初段〜五段、推薦、準師範を通過しなければなりません。
本当に選ばれし人だけが持てる段位です。
さらに聞くと、今回の受講者の3割ぐらいは師範級の人たちだったらしいです。汗
最後に受講証明書を頂きました。
ちなみに、この受講証明書がないと師範の試験が受けられないとのことでした。(有効期限は3年だといわれました。)
私は受けられるのいつになることやらですね。笑

というわけで、ペン習字講習会は、講習字体もためになるし、モチベーションも上がるし最高でした。
つぎは、通信講座をきっちり終えて成長した姿を見せたいと思いました。